正社員就職、楽な仕事を選んではダメ?
「誰でもできる簡単な仕事」には裏がある?

正社員就職、楽な仕事を選んではダメなのでしょうか?
何をもって楽と考えるかにもよりますが、仕事探しの段階で、「楽に稼げる仕事ってないかなぁ」という考えでは厳しいでしょう。正社員採用を考えている企業は本気ですからね。
アルバイト面接と違って書類審査が厳格だったり、面接を複数回行う会社もあります。企業が最も重視するのが『志願者のやる気』ですから、初めから楽な仕事を…という考えでは門前払いの可能性もありますよ。
もし本当に楽な(体力的にも精神的にも気軽な)仕事が見つかったとして、誰でも出来る仕事なら、安定した給与は望めません。それほど世の中、甘くないですからね…。
きつい仕事の全てが高給与ではありませんが、少なくとも簡単な仕事、楽な仕事で高収入は難しいです。もし本当に高い給与を支給しているなら、何かしらの裏があるかもしれませんね。
私の知人が昔、「誰でも出来る簡単なお仕事です。楽に高給与を稼げます」という求人広告を見て応募し、即採用されましたが、その仕事は街金の取り立てでした。違法な利息のヤミ金ではありませんが、厳しい取り立てを行う貸金業者だったそうで、偽名を使って債権回収を行っていたと聞きます。
法律の範囲なら街金やサラ金も良いかもしれませんが、少なくとも、誰でも出来る楽な仕事ではないでしょう。その知人も「精神的に一番つらい仕事だった」と言っていましたし、楽に稼ぐことは出来ません。
楽な仕事ってあるの?
「給料が安ければ、楽な仕事もあるのでは?」と思うかもしれませんし、会社も職種も様々ですから、あなたにとって楽な仕事はあると思います。
しかし最初は楽だなと思っても、正社員として働くなら、徐々に仕事が難しくなることが多いですよ。
何事にも共通していますが、初心者が出来ることは限られます。営業なら先輩に同行して得意先を訪れたり、経理事務なら伝票処理の流れを教えてもらったり、企画ならひたすらアイディアを出したり…その段階は楽に感じるのではないでしょうか。
しかし経験を積んで役割が重くなれば、プレッシャーが掛かりますよね。営業なら売上ノルマのプレッシャーがありますし、経理事務なら正確な数字入力というプレッシャー、企画ならアイディア採用後のプレッシャーがあるでしょう。その段階に進めば、「楽な仕事だなぁ」とは感じないものです。
正社員はアルバイトと違って会社の看板を背負う分、仕事への厳しさを日々実感します。私が初めて正社員として働いた会社では、上司に以下のように言われました。
「仕事は80点では意味がない。常に100点でなければいけない」
厳しい言葉ですが、的を射ていると思います。そのため、給料が安くても正社員である限り、『楽なだけ』の仕事はないでしょう。
あなたの適性を活かせる仕事探し
ここまで「楽で高給与の仕事はない、楽なだけの仕事もない」とお伝えしました。
しかし適性を活かせる仕事探しは大切です。あなたに合った仕事が見つかれば、苦しい時期を乗り越えられますし、結果的に他の仕事より楽に働けるのではないでしょうか。
そのような意味での『楽な仕事』ならあると思います。向いていない仕事よりも、向いている仕事が重要、ということですね。
たとえば人と話すのが得意、コミュニケーションスキルが高い方なら、営業職が合っているでしょう。そのような方が書類作成の仕事を行っても、上手くいかないのではないでしょうか。営業のノルマ達成は楽でも、データ入力はつらく感じる…というケースですね。逆に細かな数字に強く、簿記や経理が得意な方にとっては、営業よりもデスクワークが楽だと思います。
中には「自分の苦手な部分を克服したい」という思いで仕事を探す方もいますが、短所を補うよりも、長所を伸ばす方が、社会に出てからは上手くいくものですよ。必ずしも仕事で短所を補えるとは限りませんし、たとえ補えても、その間に長所が停滞しますからね。
自分で自分の長所が分かっていれば、それを活かせる仕事を探して下さい。
就活のプロに相談しましょう
「自分にはどんな仕事が向いているか分からない」という場合は、就活のプロに相談してみてはどうでしょうか?就職支援サービスを利用すればアドバイザーに無料相談できますから、己を客観的に知るためにも活用して下さいね。
すでに長所を理解しているあなたは、最初から希望の職種をアドバイザーに伝えると良いでしょう。
「営業の正社員求人を探している」
「総務事務の社員になりたい」
などの希望ですね。
そうすれば、あなたの希望に沿った正社員求人を探してもらえますので。